半導体ETF概要
グローバルX 半導体ETF (2243) は、半導体関連ビジネスを行っている企業に焦点を当てた株価指数、「フィラデルフィア半導体株指数」(SOX)との連動を目指すETF(上場投資信託)です。
これにより、1000円から米国の半導体業界への投資が可能になります。
フィラデルフィア半導体指数は、半導体業界で事業を展開している企業を集めた株式指数で、流動性を有する30の銘柄によって構成されています。
これらの銘柄は、半導体関連ビジネスで利益を上げている企業から選ばれています。
原則として、毎年9月の第三金曜日に指数構成銘柄の見直しが行われ、構成比率の見直しは毎年3月、6月、9月、12月の第三金曜日に行われます。
分配金支払基準日は毎年3月24日および9月24日(年2回)で、管理会社はGlobal X Japan株式会社、信託受託会社は三井住友信託銀行株式会社です。
売買単位は1口単位で、信託報酬は0.375%(税込0.4125%)以内となっています。
SOX指数の構成銘柄には、エヌビディアやブロードコム、テキサス・インスツルメンツなど、半導体業界のリーディングカンパニーが名を連ねています。
これにより、投資家は半導体業界の成長に対するエクスポージャを得ることが可能になります。
エヌビディアやAMDなど、半導体産業の一部の企業が急成長を遂げている今、グローバルX 半導体ETFはこの動きを取り込む絶好の投資手段と言えます。
それゆえ、米SOX指数の動きに注目する投資家にとって、このETFは非常に魅力的な選択肢となるでしょう。
アメリカ市場におけるエヌビディアの好決算とSOX指数の急騰
2023年5月25日、アメリカの株式市場では、半導体大手エヌビディア(NVIDIA)の好決算による株価急騰が、SOX指数(フィラデルフィア半導体株指数)を一気に6.8%押し上げました。
エヌビディアの株価は前日比で24%高となる驚異の上昇を見せ、市場全体の足元を強固にしました。
この日のアメリカ市場の主な指数は次の通りでした。
- ダウジョーンズ工業平均株価:-0.11%
- NASDAQ:+1.71%(NASDAQ 100は+2.41%)
- S&P 500:+0.88%
債務上限問題が市場の重しとなる中、エヌビディアの急騰が半導体セクター全体の強気を引き立てました。
エヌビディアの好決算は、同じく半導体企業のAMDやAVGOなどを含む他の銘柄も押し上げる要因となりました。
このエヌビディアの好決算は、半導体産業全体の勢いを物語るもので、SOX指数の大幅な上昇と共にその証となっています。
特に、エヌビディアの株価上昇は半導体産業、そしてより広範には情報技術産業の力強さを示しています。
今後もこの動きが続くか、そしてどのように市場全体に影響を与えるか、注目が集まります。
エヌビディアに続いてマーベルテクノロジーも好決算でSOX指数を牽引!
半導体ソリューションを手掛けるマーベルテクノロジー(MRVL)が、昨日の決算発表後に株価を大幅に押し上げました。
発表された2023年第1四半期(2-4月期)の決算では、1株利益と売上高が市場の予想を上回りました。
その中でも特筆すべきは、マーベルテクノロジーの人工知能(AI)に対する明るい見通しです。
同社は、通期のAI関連売上高が前年比で2倍以上になると見込んでおり、利益の拡大に伴い下半期の売上高の伸びが加速するとも予想しています。
同社のCEO、マーフィー氏は、「AIは主要な成長ドライバーとして浮上しており、主要なネットワーク接続製品および新興のクラウド最適化シリコンプラットフォームでこれを実現している。AIはまだ立ち上げの初期段階にあるが、今年度のAI関連売上高は2倍以上を見込み、今後数年間は急成長を続けると見込んでいる」とコメントしました。
具体的な決算内容を見てみましょう。2023年第1四半期(2-4月期)の結果は以下の通りです。
- 1株利益(調整後):0.31ドル(予想:0.29ドル)
- 売上高:13.2億ドル(予想:13.0億ドル)
- データセンター:4.36億ドル(予想:4.27億ドル)
- コンシューマー:1.42億ドル(予想:1.65億ドル)
- キャリア・インフラ:2.90億ドル(予
想:2.87億ドル)
- ネットワーク:3.65億ドル(予想:3.37億ドル)
- 自動車・産業:0.89億ドル(予想:0.91億ドル)
- 粗利益率(調整後):60.0%(予想:60.0%)
また、次期(5-7月・第2四半期)の見通しは以下の通りです。
- 1株利益(調整後):0.27~0.37ドル
- 売上高:13.3±5%
- 粗利益率(調整後):60~61%(予想:60.5%)
エヌビディアに続きマーベルテクノロジーも好決算を発表し、半導体業界を牽引していることがわかります。
これからも半導体業界の動向と、それに続くその他のテクノロジーセクターの動きに注目していきましょう。
重要な構成銘柄を見る
グローバルX半導体ETF【2243】【SOX】は、幅広い半導体関連企業の銘柄をまとめた商品で、その中にはいくつかの代表的な企業が含まれています。
ここでは、その主要な構成銘柄について詳しく紹介します。
NVIDIA【NVDA】
NVIDIAは、特にグラフィック・プロセッサ(GPU)の製造に強みを持つ半導体企業です。
彼らの製品はゲーム、プロ向け画像処理PC、データセンター、そして自動車といった様々な領域で使用されています。
これらの分野すべてで売上が増えているのが特徴です。
主力製品であるゲーム用PC向けのグラフィックカードは、新製品の投入とPCゲームのeスポーツ化により、需要が増加しています。
さらに、同社のGPUがAI技術にとって不可欠であることから、データセンターなどでの利用が増えています。
Advanced Micro Devices【AMD】
Advanced Micro Devices, Inc. (AMD)は、半導体業界で広く認識されている米国の多国籍企業で、グラフィックス・プロセッサやデータセンター・チップなどを製造しています。
AMDの製品は、PC、ゲーム機、サーバー、そしてクラウドシステムの多くで見つけることができます。
同社は、高性能なコンピューティングとグラフィックス・ソリューションを提供しており、消費者からエンタープライズまで幅広い顧客層に対応しています。
Broadcom【AVGO】
Broadcom Inc. (AVGO)は、半導体およびインフラストラクチャソフトウェアソリューションの開発・販売に焦点を当てているグローバル企業です。
Broadcomの製品は、データセンター、ネットワーキング、ソフトウェア、ブロードバンド、ワイヤレス、ストレージデバイスに至るまで、多種多様な領域で使用されています。
同社の革新的な製品は、高度な通信システムの構築を支援し、データの移動、保存、処理を可能にしています。
Texas Instruments【TXN】
Texas Instruments Incorporated (TXN)は、米国のテクノロジー企業で、半導体の設計と製造におけるリーダーです。
TXNはアナログチップとデジタル信号プロセッサを製造し、それらは、エレクトロニクスの製品から携帯電話、企業ソフトウェアソリューションまで幅広く利用されています。
同社は自動車、パーソナルエレクトロニクス、通信機器と産業用に製品を供給し、その製品は世界中で日常生活のあらゆる面で利用されています。
Qualcomm【QCOM】
Qualcomm Incorporated (QCOM)は、無線通信技術に焦点を当てている世界的に知られた企業で、デジタル通信製品とサービスのリーダーとして認識されています。
同社は、携帯電話チップセットの最大の供給者であり、3G、4G、5Gネットワーク技術の開発者でもあります。
また、Qualcommはオートモーティブ、IoT、ネットワーキングなどの領域で、新たな可能性を探求しています。
Marvell Technology, Inc.【MRVL】
Marvell Technology, Inc. (MRVL)は、データインフラストラクチャ技術を提供する大手企業で、半導体ソリューションの開発と販売を手掛けています。
同社の製品は、データセンター、キャリア、エンタープライズクラスネットワーキング、ストレージ、モバイルなど多様な市場で利用されています。
特に、人工知能(AI)に関連した製品の売り上げは、同社の急成長の一部を担っています。
ASML Holding【ASML】
ASML Holdingはオランダに本拠を置く、半導体製造装置の世界最大手企業です。
特にエクストリーム・ウルトラバイオレット(EUV)露光装置の分野においては、他の追随を許さない存在となっています。
このEUV露光装置は、より微細な半導体回路を作成するために必要となる最先端技術であり、その開発と製造には高度な技術が必要となります。
ASMLの製品は、半導体メーカーの製品の高性能化と省電力化に不可欠な役割を果たしています。
そのため、同社の成長は、半導体業界全体の成長と密接に連動しています。
Taiwan Semiconductor Manufacturing Company【TSMC】
Taiwan Semiconductor Manufacturing Company、通称TSMCは台湾に本拠を置く、世界最大の独立型半導体ファウンドリー(製造専門)企業です。
他の設計専門の半導体企業から設計データを受け取り、それを基に半導体を製造します。
最先端のプロセス技術を持つTSMCは、AppleやNVIDIAといった大手半導体企業からの受注を獲得し、その製品の製造を手がけています。
TSMCの技術力と製造能力は、これら大手企業の半導体製品の高性能化と省電力化を支えています。
コメント