4633 サカタインクス 四季報夏号の速報からみえる着実な成長【6月権利確定銘柄】【配当利回り約2.6%】

四季報夏号の速報からみえる成長

四季報春号と夏号の発表を通じて、サカタインクスの2023年度の業績予想が大幅に上方修正されたことが明らかになりました。
アジアと北米におけるインキの販売が堅調に推移し、インク事業以外の新たな収益源も育成中という強みが際立っています。

四季報春号(2023年3月17日)では、サカタインクスの2023年12月期の連結営業利益予想は60億円、純利益予想は47億円でした。
しかしながら、2023年6月16日発売される四季報夏号によると、上期の営業利益がほぼ倍増の予想となり、その結果、2023年12月期の営業利益予想は76億円、純利益予想は60億円に上方修正されました。

これは、主にアジアと北米でのインキ全般の販売が好調だったためです。
特に、アジアは出だしから価格改定効果が大きく、また、北米では包装用インキの販売が軸になっています。
さらに、下期には国内の値上げが浸透する見込みで、これが収益向上に寄与すると見られています。

また、四季報夏号では、期中に米国の缶用インキを増強し、インドでUVインキの生産力を強化。
さらに中国ではオフセット印刷の第2工場を、ベトナムとフィリピンでは包装用インキの生産能力を増強するとともに、国内では大阪の工場を改装し、新聞用インキの生産を停止することが明らかにされました。
これらの動きは、サカタインクスが海外市場の拡大と製品ラインナップの多様化を進める姿勢を示していることを強く反映しています。

四季報の発表から分かることは、サカタインクスは成長を続け、収益力を強化しているということです。
アジアと北米の市場でのポジション強化と、非インキ事業の育成を通じて、サカタインクスはさらなる成長を目指していることが明確になりました。
今後のサカタインクスの動向に注目が集まります。

印刷インキ業界の革新者

1896年に創業したサカタインクスは、印刷インキ国内3位の地位を築き上げました。
新聞印刷用インキ製造販売から始まり、現在でも新聞用に強みを持つ一方で、商業・包装・グラビア用などの各種インキを国内外で販売しています。

さらに、それぞれの印刷用機材の国内販売も手掛けており、業務の多角化を図っています。
2006年には産業用インクジェットインキの米国企業を買収し、国際的な展開を加速。
インドでは第2インキ工場を建設し、その規模を拡大しています。

国内では、価格競争の激しい印刷インキ市場での落ち込みを高機能品で補う戦略を採っています。
米国やアジアでの成長を通じて、中期戦略を推進しているのです。
印刷インキメーカーとして国内シェアでは首位の東洋インキSCホールディングスとの株式持ち合いを解消し、物流や購買での業務提携は継続しています。

サカタインクスの本社は大阪市西区にあり、東京、大阪、滋賀、羽生に工場を持つなど、全国に事業基盤を持っています。
また、2022年12月期の連結従業員数は4,862名で、平均年収は723万円です。

財務状況を見ると、2022年12月期の総資産は177,403百万円で、自己資本比率は48.6%を記録。
これは、会社が安定的な経営基盤を持っていることを示しています。
キャッシュフローの状況からは、持続可能な成長を支える十分な資金力を確保していることが分かります。

サカタインクスは、その多様な事業展開と安定した財務体質を武器に、印刷インキ業界の一翼を担っています。
長い歴史と豊富な経験を活かし、新たな時代のニーズに応える商品開発とサービスを提供し続けています。
今後もその動向から目が離せません。

予想配当利回り約2.6% 6月・12月2回配当

6月配当:15円

12月配当:30円

クオカード優待500円 優待利回り約0.4% 12月のみ

100株以上:500円相当のクオカード

※1年以上3年未満継続保有の場合1,000円相当、3年以上は2,000円相当

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