健康的な短眠法の実践

毎日規則正しく8時間寝て、朝スッキリとした頭で余裕を持って出社して、何事もなく仕事をこなしている人が短眠法を実践する必要はありません。

不眠症に悩まされている、逆に長時間寝ているのに疲れが取れない、時間を無駄にしていると感じてる方は、是非短眠法を実践していただきたい。

睡眠時間は必ず7~8時間必要との一般常識は間違い

この長時間睡眠が大事だというデータの大本となっている調査では、多くの場合被験者から自己申告された睡眠時間が利用されています。
人間は自分の寝ている時間を正確に把握する事はほぼ不可能です。
健康に不安のある人ほど実際より睡眠時間を短く答えやすい傾向がありハードワークや長時間の飲酒喫煙等により睡眠時間が短くなっている人も居るため、睡眠時間だけが要因となって死亡率に影響しているのかどうかは実際のところ明確なデータは存在しません。

脳波を計測する事によって正確に睡眠時間を計測している実験では、睡眠時間の計測が容易な入院患者を対象にしていたり、被験者を監視可能な密室に監禁して実験しており、日常生活を送る人々のデータとは言えません。

結局は何時間寝ないと体や脳に悪いという明確なデータは存在せず、日中に眠気さえ生じないのであれば、睡眠時間は短くても特に問題はありません。

「自分で息を止めて死ねない」「食べ物がある環境で自分の意志で餓死できない」のと同様に、眠れない事で死ぬ事は出来ません。
眠れないと主張している人でも、どこかの時点で必ず小さな睡眠を取って体を休めています。

ゴールデンタイムにも根拠はない

22時~2時というゴールデンタイムに寝ると成長ホルモンが多く出ると言われているが、成長ホルモンは特定の時間に寝ていないと出ないものではなく、ただ寝始めの時間に出ているだけにすぎません。
そもそも、人間が一日に出す成長ホルモンの総量は決まっており、どんな生活でも結局は決まった総量が出ます。

一般常識による固定観念を捨て去れば、不眠症の問題は解決する!

上記の事を踏まえて、必ず8時間寝なければならないという呪縛から逃れられれば、不眠症の問題は自ずと解決されます。
不眠症は思い込みの病気でもあります。

「睡眠が少ないと健康に悪いのではないだろうか?」
少しの睡眠でも健康に問題ない!

「もっと眠りたいのに眠れない」
→短時間なら眠れる!それで問題ない!

「他の人は長時間寝ているのに自分だけなぜ?
→長時間寝ている人より効率良く睡眠が取れている!

長時間睡眠の弊害

逆に長時間寝すぎることには、デメリットもあります。

眠っている間は動かない事で体温が低下し、免疫力も代謝力が下がる。
起き抜けに風邪気味になりがちなのは、免疫力が低下した睡眠時に風邪をひいてしまっている事が要因。

睡眠時には口呼吸にもなりやすく、口が乾きやすい。
口が乾くと殺菌作用のある唾液が無くなる
そのため、「虫歯になりやすい」「口やノドで雑菌が繁殖しやすい(やっぱり風邪も引きやすい)」「口臭が生じやすい」というデメリットがある。
起き抜けの口内は唾液による殺菌が出来ないため、トイレと同じぐらい雑菌が繁殖しているとも言われている
そのため、起き抜けにはまず歯を磨くべき。

長時間睡眠は必ずしもお肌に良いとは限らない。

前述の通り、睡眠中は体温低下により代謝力も下がるため、肌のターンオーバー(新しく綺麗な細胞に入れ替わる)も弱まり、古い細胞のままになりやすくなる。
化粧を落とさないで寝てはいけないというのも、睡眠時に肌の代謝が悪くなる事によるものが一因である。

さらに睡眠時は同じ体勢で枕に顔を押し付ける事にもなるので、必然的に汗・ヨダレ・垢・埃などが顔に付着する事になる。

長時間を汗を欠いて水分補給をしない状態が続くため、水分不足も起こりやすい。

寝ている間に不自然な体制を長時間取ってしまうリスクも高まるため、寝違いも起こりやすくなる。

暇と退屈と飽きが眠気を誘う

車の運転手は眠くならず、何もしていない助手席の人間は眠くなる。

長時間運転で居眠り運転をしてしまうのは、長時間の運転に飽きたから。

退屈な映画、つまらない授業や説教で眠くなる。

乗り物での移動中に眠くなる(何もする必要がないから)

マッサージを受けていると眠くなる(リラックスして何もする必要がなくなるから)

やりがいのある仕事や面白いゲームや漫画を楽しんでいるときは眠くならない。

他の動物でも、例えば野生のキリンは木の葉っぱを一日中食べるために1日20分しか睡眠しないが、動物園に連れてこられてエサを与えられると、睡眠時間が4時間になる。

他の動物でも概ね共通で、人間だって安全に食料が得られて外敵に襲われる危険が無ければ、エネルギー消費を抑えるために長時間睡眠になる。

つまり、疲れるからではなく、食料に困らず安全が確保されていてヒマだから睡眠時間が長くなるのである。

短眠で集中力アップ!セロトニンとノルアドレナリンの分泌量が増える

幸せホルモンといわれる「セロトニン」とやる気ホルモンといわれる「ノルアドレナリン」は睡眠中にはほとんど分泌されない。

例えば、悪夢や悲しい夢は見ても、幸せな夢はあまり見れない。

睡眠中はセロトニンが働かないため幸せな気分になりにくく、明け方には気分が沈みがちになり、うつ病の人でも明け方に症状が悪化する事例が多い。

やる気ホルモンのノルアドレナリンも働かなくなるため、起き抜けには集中力がなく、何時間か経過してからようやく集中出来るようになる。

短眠によってセロトニンやノルアドレナリンが分泌されない時間を減らす事が出来れば、起き抜けにすぐ集中力を高めて勉強や仕事に打ち込めるようになる。

睡眠の目的は、眠気を除去して思考をリセットすること

身体の疲労回復だけであれば、睡眠という意識を失うレベルの休息を取る必要はなく、普通に小休止をしたり、ストレッチやマッサージをすれば充分です。

睡眠中に体の緊張が弛緩する事で筋肉が回復したりもするが、やはり最大の目的は眠気の除去であり、脳のリセット。

眠気を作り出すのは、アデノシンやプロスタグランジンD2などの「睡眠物質」、これらが脳に溜まる事によって働きが鈍くなるのが眠気の正体とされている。

そして睡眠によって、これらの睡眠物質が掃除される事で眠気が飛び、思考がリセットされる。

レム睡眠「理想的な睡眠」

レム睡眠とは、1953年睡眠の研究をしていたクレイトマンとアセリンスキーによって発見された概念で、アセリンスキーは息子の睡眠中の目を観察していてすごい勢いで目が動いているのを発見した。

そこから、「Rapid Eye Movement Sleep(急速眼球運動睡眠)」=REM睡眠と名付けられた。

レム睡眠中は、総じて起きているとき以上に脳は活性化しているが、脳と体の連絡の大半が遮断されているため、体が動く事はほぼない。

レム睡眠時に脳波を測るとかなり活動的なので、ActiveSleep(活動的な睡眠)とも呼称されている。

脳が活動する事によって洗濯機を回すように睡眠物質が除去されて眠気が減っていく作用があるため、レム睡眠によって眠気が取れていく。

脳と体の連絡が遮断される事により体が完全に弛緩するため、体もスッキリした気分になる。

レム睡眠時には眠気を除去出来るため、目覚めも良い

目覚めが良いのはちゃんと眠気を除去出来ているからであって、眠りが浅いというのは間違い!

基本的にレム睡眠だけ取れれば問題なく短眠出来る!

『体が寝て脳が起きている』というのは本質ではなく、『脳が大興奮しているが体とは遮断されている』というのがより正確。

ちなみに明確な夢を見るのもレム睡眠時である。

但し、冷静且つ客観的な判断を司る「前頭前野背外側部」という部分の働きは低下しているため、大半の夢は意味不明な内容である。

ノンレム睡眠「ただのレムではない睡眠」

ノンレム睡眠時の脳波はとても静かでQuietSleepとも呼称されている。

日中の「ぼーっとしてやる気がない状態」に近いのが、ノンレム睡眠である。

ノンレム睡眠のときは脳と体の連絡は遮断されないが、脳の働きが純粋にボヤッとしているために、体はほとんど動かない状態。

『脳が寝て体が起きている』というのは本質ではなく、『脳がボヤっとしつつ体とは繋がっている』というのがより正確。

ノンレム睡眠は、眠気を除去する効果が薄く、体温が落ちて免疫や代謝も落ちやすい。

ノンレム睡眠は不要!減らせば短眠出来る!

多相性睡眠と仮眠

生き物の大半は、一日に細かい睡眠を何度も取る「多相性睡眠」を実践している。

外敵に襲われるリスクがあるため、通常はまとまった睡眠時間は確保出来ない。

ライオンのような強くて誰からも食べられるリスクの無い動物だけが、一日に一回だけまとまった睡眠を取っている。

人間に関しても、文明を発展させて他の生物を駆逐したからこそ、まとめて睡眠を取るようになった。

人間は本来「一日に一回長時間睡眠を取る」よりも「短時間の睡眠を小分けに取る」という方がずっと自然で効率的!

つまり、日中に細かく仮眠を取るのが推奨される。

人間は寝入りの時間に最も効率の良いレム睡眠が出来る!

15分を過ぎると、効率の悪いノンレム睡眠に入ってしまうので、仮眠は15分以内に切り上げる!

数秒程度、目を瞑るだけの一瞬の仮眠でも効果はある。

ナノナップ 数秒程度の仮眠

マイクロナップ 1分前後の仮眠

ミニナップ 数分~10分程度の仮眠

パワーナップ 10~20分程度の仮眠

アルコールは控えよう

アルコールには眠りを促し、上気道の筋弛緩による睡眠時無呼吸症候群の引き金になったり、脱水症状に陥ったり、中途半端に覚醒したりと大変質の悪い睡眠となります。

さらに翌日にも酩酊状態を持ち越したりする事から、短眠というより睡眠や健康全般に何の好影響も齎さないので、出来る限り飲酒は控えるべきです。

少なくとも入眠直前の飲酒は控え、意識をしっかり保ってこまめに水分を補給する事が大事です。

炭水化物も控えよう

炭水化物を摂取すると、食後すぐに血糖値が上昇し、多量のインスリンが分泌されて、血糖値を下げようとして下げ過ぎてしまって、逆に血糖値が急低下して低くなりすぎてしまいます。

消化のために血流が胃に集中するという事象も重なり、脳がスリープモードに入って強烈な眠気に襲われます。

炭水化物を多量に摂取しての睡眠は、アルコール摂取時と同様に質の低い睡眠に繋がるため、出来る限り炭水化物の摂取量は抑えめにして、タンパク質中心の食生活を心掛けるべきです。

最終目標は「睡魔をコントロール出来る人間になること」

日常生活で強い眠気を感じているのに無理やり睡眠時間を削っては駄目。

どうしても眠気が強いならば、10-15分程度のパワーナップを取ったり、1時間ほど睡眠時間を伸ばしてみたりと、工夫を凝らして決して無理をしない事が大事。

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